小さな頃から、スケールがでっけぇものに、ただならぬ興味がある。興味っつーか、もはや、恐れがある。東京ドーム。富士山。シロナガスクジラ。コストコのピザ。今、この瞬間。私の目の前に座っていた前澤友作さんも。

風が吹けば、どうなるか。桶屋が儲かる。ご存知の通り、桶屋が儲かるのである。

なんかもう、ここんとこ岸田家、盆と正月が一緒に来たような大騒ぎ。実家に帰ったら、父の仏壇にいつも供えられてる、ぼんち株式会社のぼんちあげ（155円）が、播磨屋本店の朝日あげ（500円）になってた。

2016年11月。土埃と魚醤の匂いがするミャンマーの市場で。私は立ち尽くしていた。

私の父、浩二。岸田家の信長と言っても、過言ではない。信長は兵に、火縄銃を与えた。父は私に、火縄銃に匹敵するブツを与えた。

高校から帰ったら、母が大騒ぎしていた。なんだなんだ、一体どうした。「良太が万引きしたかも」良太とは、私の３歳下の弟だ。

「ママ、死にたいなら死んでもいいよ」大好きな母に、私が放った言葉です。高校２年生の時でした。