事件は、オンラインで打ち合わせをしている最中に起きた。
ブオンッと風を切り裂くような音を立てて、視界の隅をなにかが横切った。
打ち合わせも終盤にさしかかり、雑談に移行していたので、私はふっと顔を上げる。
キナリ★マガジン「岸田の妄想!まぬけ商店」更新しました!
このコーナーでは「岸田奈美のまぬけエピソード」と「あったらいいな!まぬけグッズ」を、私がダラダラと書いていきます。
【第4回更新しました】幡野広志さんの『なんで僕に聞くんだろう。』の発売を記念して、作家・岸田奈美さんが幡野さんに公開人生相談を行いました。岸田さんと幡野さんの対話を全4回でお届けします。
Read More「奈美と結婚しても、ダウン症の弟くんの面倒を見る自信がない」
高校生の時、付き合っていた彼氏が言った。ショックだったのは。明るかった彼の、思いつめたような表情でも。とつぜん切り出された、将来の話でも。障害のある弟を、否定されたことでもなかった。
とにかく楽しそうに料理をするのが、私の母だった。
ジュウジュウと油が弾ける音が聞こえてきたら、母の料理が始まった合図だ。
小学生の私は示し合わせたように鳴る腹をさすりながら、皿を取りに行くフリをして、台所に立つ母を覗く。
言葉の勉強をするために、私が大きなしゃもじを持ってプロのもとへ向かう「突撃!岸田の文ごはん」の時間だよ!
今回お会いさせてもらった人は、阿部 広太郎さん。電通のコピーライターで、「企画でメシを食っていく」というインパクトのある講座の主宰でもある。
まず告知させて。こんなのやることになったから、よかったら見てね↓
https://note.com/namirairo/n/nf2b509667a8b
さて。私が「ガイアの夜明け」に出たわけじゃない。出とったらびっくりするわ。
今年の2月まで10年間勤めていた会社で、取材を受けた。
【第3回更新しました】幡野広志さんの『なんで僕に聞くんだろう。』の発売を記念して、作家・岸田奈美さんが幡野さんに公開人生相談を行いました。岸田さんと幡野さんの対話を全4回でお届けします。
Read Moreいつも読んでくださって、ありがとうございます。
私は変なところばかりに目が行くし(天橋立ビューランドに行っても、景色より木にひっかかってる瓦を眺めてしまう)、すぐに忘れてしまう落ち着きのない人間なので、日記を書いていました。
祝っても、ひとり。私の作家活動を見せびらかすWEBサイト「キナリ」がオープンした。同時に、定期購読マガジン「キナリマガジン」もスタートした。どちらも、本当にありがたいことに、嬉しい反応ばかりだ。
愛と熱でオープン日に間に合わせてくれた、コルクのメンバーには本当に頭が上がらない。
【第2回更新しました】幡野広志さんの『なんで僕に聞くんだろう。』の発売を記念して、作家・岸田奈美さんが幡野さんに公開人生相談を行いました。岸田さんと幡野さんの対話を全4回でお届けします。
Read More昔から、細かい数字を覚えるのが苦手だ。自分の身長、50m走のタイム、友人の誕生日、恋人の記念日、宿題の提出期限。
すべて覚えていた試しがない。そんな私が唯一、細かく覚えている数字がある。
2005年6月9日18時42分。父が亡くなった時間だ。