【キナリ★マガジン更新】島田彩さんのnoteに嫉妬してしまった、アホなわたしの備忘録
島田彩(しまだあや)さんという、すんばらしいエッセイをnoteで書いている人がいる。
noteやTwitterをよく見ている人なら「今週末ユニクロで泣いて、父の前で全裸になって、サワガニを飼っている島田彩さん」と言えば、ピンとくるかもしれない。
島田さんが目の前で両手を広げてその日あったおもしろいことをまっすぐ話してくれるようなnoteは、飛ぶ鳥を落とす勢いでバズっている。スズメやカラスやペリカンを、バッサバサに地上へ落としている。たぶんそろそろ、ハヤブサあたりを追い抜く。
実は、島田さんとは、7年前から知り合いだった。なので彼女のことを、しーちゃんと呼んでいる。
わたしは社会課題を解決するベンチャー企業に、しーちゃんは社会課題を解決するNPOに勤めていた。どちらも拠点は大阪で、どちらも代表は新進気鋭の若手リーダー。ついでにどちらも、司会も営業もデザインも担える、なんでもガールだった。
ここまで共通点があるわたしたちが、知り合わんわけがない。
何度かイベントや仕事で顔をあわせた。たまに、力もあわせた。
そこまで深く話したことはなかったけど、しーちゃんっていう、なんでもできちゃって、たくさんの少年少女紳士淑女から慕われている、身も心もかわいい人がいるというのはよく知ってた。
ちなみに大阪人なら知らない人はいないであろう「ネット携帯雑誌、癒しが見つかるちんさっさっさ、賃貸住宅サービスゥ〜♪」を歌ってるのは、俺たちのしーちゃんである。意味がわからん。
そんなしーちゃんと、ネットという七つの海で再会を果たしたのが、この6月のこと。
キナリ杯の応募作「小学1年生ぶりに、父の前で真っ裸になった話」を読んで、こんなにも温度と湿度の心地よい文章があんのか!と衝撃を受けた。ミストサウナで真綿に包まれてるような気分になった。
一度読んでびっくりして、二度読んで受賞を決め、三度読んで「ヤベェ〜〜スゲェ〜〜」と語彙力のなさすぎる感想をつぶやいた。人はマジで良いものに出会うと、語彙力をなくす。
わたしはキナリ杯の選考では、スキの数や作者のプロフィールを一切見ていなかったんだけど、受賞の連絡をする段階で、ようやく、しーちゃんだ!と気づいた。
受賞発表のあと、共通の友人からビデオ通話がかかってきた。
寝る直前ですっぴんのまま応答すると、画面の右半分がしーちゃんで埋まっていた。
「奈美ちゃん、久しぶり!ありがとう!うれしい!」と、情報量の多すぎる単語をみっつ笑顔で伝えてくれたしーちゃんは、やっぱりかわいくて、素敵な人だった。
そんな!しーちゃんに!
あろうことか!
どす黒い感情を!
抱いてしまって!
時速430kmで闇落ちしかけたわたしが、またしーちゃんに救われた、というのがこのnoteのオチであり、わたしの自戒のために書き留める備忘録です。
※書く前に、しーちゃんにおそるおそる「これ書いていい?」と確認してから、日の当たる場所に引っ張り出してきましたので安心してください。
あれェ?と思ったのが、7月のことだ。
しーちゃんの書いた「今週末の日曜日、ユニクロで白T買って泣く」という名作noteが、Twitterのトレンドに掲載された。これはすごいこと。
わたしのTwitterのタイムラインは、瞬く間にしーちゃんで埋まり、「これはすごい」「泣ける」「文章がうまい」という言葉を眺めながら、わたしはなんか満足していた。
キナリ杯でしーちゃんのnoteを一発で見つけたわたしの見る目といったらさ!やるじゃん!とか、思ってた。何様のつもりか。しーちゃん、ごめん。
そしてしーちゃんのnoteは、過去noteに投稿された記事の中で、いちばん多くのスキを集めた。圧巻の3万スキである。3万つったら、横浜スタジアムの収容人数と同じなのだ。例えるならしーちゃんはTUBEであり、TUBEはしーちゃんだ。さよならイエスタデイ。
ほんで、これはめちゃくちゃイヤな言い方をするけども、わたしはそれまで「自分こそがnoteの女王なのではないか」と、心の片隅で思っていた。
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